永遠のテーマでもある、紙派か電子書籍派か。
「絶対に紙の本が良い」という人もいれば、「いやいや、今どき電子書籍でしょ」という人もいるので、迷いますよね。
そこで今回は、年間200冊以上本を読み、Instagramでも本の発信をしている僕が、紙の本と電子書籍、それぞれの良さを伝えていきます。
ちなみに僕は紙の本も電子書籍も利用するハイブリッド型で、普段は紙をメインで読みながらも、Kindle Unlimitedを通じて月に5冊は電子書籍でも読みます。
どちらも体験ベースで解説するので、ぜひ参考にしてください。
結論:迷っているなら紙の本がベスト
「紙派→電子派→基本的に紙派」のように移り変わってきた僕だからこそ言えますが、特に理由もなく迷っているなら紙の本がおすすめです。
- 物理的に本を所有する満足感
- ページをめくる快感
- 記憶の残りやすさ
- 売れる
など、紙の本のほうが優れている箇所がたくさんあります。
電子書籍のように目が疲れることなく読み進めることができるため、ときどき電子書籍に浮気しながらも、「やっぱり紙が好きだな」という結論になることが多いです。
紙の本のメリット・デメリット
まずは自分の実体験も踏まえて、紙の本のメリット・デメリットを書いていきます。
メリット
- 記憶に残りやすい
- 売れる
- 人に譲れる
- 所有感が満たされる
- 手触りが良い
- パラパラ読みができる
- 電源不要
大学の研究論文として、「紙の本のほうがスマホよりも読解力が高まる」データが出ています。(参考:FNNプライムオンライン)
これ僕も完全に同意で、電子書籍よりも紙の本のほうが圧倒的に印象に残るんですよね。
理由を考えてみたんですが、電子書籍はブルーライトや通知のストレスがあります。一方で紙の本は、目を酷使せずに通知もこないため、本だけに集中できます。
この差が、記憶の残りやすさに関係しているんじゃないかと。
あとは、紙の本の売れる/人に譲れるという点も良いです。話題の本は、リセールバリューが高く、「定価ー300円」くらいでメルカリで販売できます。
つまり実質300円で、話題の本を読めてしまうんです。電子書籍は買い切りのため、このようにはいきません。
また、人に勧めたい場合は、手軽に譲ることもできます。自分だけの体験に留めず、ほかの人にも同じ経験を共有できるのは紙の本の強みです。
あとは単純に、紙の質感と所有感が良いです。ページをめくる感覚とパラパラして目的のページを探せるのは、紙の本ならでは。そして「自分がこの本を持っている」という所有感は、電子書籍よりも上手でしょう。
デメリット
- かさばりやすく、収納が大変
- 持ち運びが大変なこともある
できるだけモノを増やしたくない思想の僕にとって、本のかさばりやすさは最大のデメリットです。文庫本だとしても、10冊あればかなりの面積を取ります。
紙の本で読みたいけど、部屋にこれ以上置きたくない……。そのジレンマのなか、僕は「何度でも読みたい」と思うもの以外は、譲る、手放す、売るの選択を取るようにしています。
さらに、文庫本ならまだしも、単行本の本の持ち運びは大変です。重くて大きいので、小物バッグには入らないでしょう。入ったとしても、かなりの面積を取ります。
本を出先で読む場合は、文庫本にしておくのが無難です。
電子書籍のメリット・デメリット
完全に紙の本推しの僕ですが、「電子書籍のここはやっぱり良いな」と感じる部分はやっぱりあります。
メリット
- 「本を忘れる」ことがない
- 場所を取らない
- ページやマーカーの検索ができる
- すぐに買える
スマホを持たずに外出なんてありえない昨今では、電子書籍であれば「本を忘れることはない」ことを意味します。Kindleを開けば本棚があり、すぐに本を読める。これはかなりのメリットです。
たとえば待ち合わせ場所に早く着いたときなど、予期せぬ時間の穴埋めにも、電子書籍は役立ちます。実際僕も、電車や美容院の待ち時間など、ちょっとした隙間時間を電子書籍で暇をつぶすことはあります。
あとは場所を取らないのも最高です。スマホやタブレット一つで完結して、数千冊の本を楽しめる。便利な世の中だなぁと感じます。
また、マーカー機能やページ検索機能も優秀です。マーカー部分を後からすぐに読み返せるのはもちろん、印象に残った文章を検索することで、すぐにそのページに辿り着けます。
この電子書籍のページ検索機能が、地味に結構優秀で……。
紙の本でもマンガのように絵でパラパラ探せるなら良いんですが、活字の場合はそうもいきません。付箋を貼っていない箇所については、ストーリーを思い出しながら文章を探すことになるため、結構時間がかかります。
ページの探しやすさは、紙の本よりも電子書籍に軍配が上がりますね。
デメリット
- 目が疲れる
- 読書の誘惑が多い
- 記憶に残りにくい
- 前読んだ部分の振り返りがしにくい
- 電源が必要
僕は上記のデメリットが大きすぎて、基本紙派になりました(笑)。
ブルーライトによる目の疲れは異常です。マンガならまだしも、小説やビジネス書を電子書籍で読む場合、最低でも3時間くらいはかかります。
その間中、ずっと液晶画面を見続けるのは限界があります。ブルーライトには目の疲れだけではなく、それに伴う頭痛や肩こりなども発生するので、できるだけ見ないほうが良いです。
またLINEやTwitter、Instagramなど、読書の誘惑が多いのもデメリットです。読書好きの僕でも、やはりSNSやYouTubeの誘惑には勝てません(笑)。
小説やビジネス書で若干間伸びした部分に差し掛かると、どうしても別のアプリを開いて、そのまま2時間くらい読書しないこともありました。
こういう諸々の弊害を含めて、電子書籍は紙の本よりも記憶に残りにくいと思います。とにかく自分の集中を遮る要素が多いです。
そして地味に欠点なのが、前読んだ部分の振り返りがにしくい点です。2,3日ぶりに本を開くと、「あれ?どういう内容だっけ……?」と数ページ前を振り返ることが多いです。
このとき紙の本であれば、パラパラめくって読み返すことができますが、電子書籍はそれができないです。流し読みをして振り返りがしにくい点は、ストレスになります。
Kindle Paperwhiteはやめとけ
ブルーライトが少なくて、バッテリーも長持ちする「Kidle Paperwhite」を検討している人もいますが、個人的には全くオススメできないです。
そんなメリットをなくなるほどに、使用するデメリット、ストレスのほうが大きいです。
僕自身、「Kindle Oasis」というKindleのなかでもちょっと良いモデルを持っていましたが、1年使用して手放すことにしました。
理由はたった一つ。とにかく動きがモッサリしていて、ストレスすぎる!
本当に動きが遅いです。ページを1ページずつ進めるなら、まだ良いです。
そうじゃなくて、一気に数ページ飛ばしたり、また戻したりするときのモッサリ感が本当にストレスになります。あとは本を選択するときも、モッサリです。
もうブルーライトカットとか、バッテリー長持ちとか、そんなのどうでも良いほどにストレスなので、やめたほうが良いです。
それだったらちょっと背伸びして、「iPad mini」を買って、「ブルーライトカットメガネ」を買ったほうが絶対に良いです。僕はそうしています。
紙の本と電子書籍の使い分け方
個人的には、どちらか一方に固執せずに、どちらも使っていくハイブリッド型がオススメです。僕もそうしています。
紙の本も電子書籍もどちらの良さも知ったうえで、この使い分け方がベストだと思ったので、紹介しますね。
- 小説は紙の本
- 参考書は紙の本
- ビジネス書は電子書籍
- 雑誌は電子書籍
- マンガが電子書籍
順番に説明します。
小説は紙の本
小説は古本で安く出ていることが多いので、紙の本のほうがおすすめです。ブックオフに行けば100円で、超面白い小説を買うことができます。
また小説の場合、定期的に「あれ、あの場面がもしかして伏線だった……?」のように振り返ることが多いです。
このとき電子書籍だと、その場面を探しにくいですが、小説だとすぐに探すことができます。
ストーリーを十分に楽しむためにも、小説は紙の本が良いでしょう。
参考書は紙の本
最近はTOEICや簿記の本の電子書籍版が出ていますが、参考書は絶対に紙の本が良いです。なぜなら何度も前のページを読み返すことが多いから。
知識をインプットする参考書は、何度も何度も前のページを行ったり、きたりします。
それが電子書籍だと本当にやりにくいです。
僕は昔「世界一やさしい株の教科書」という本をKindleで買ったんですが、内容は世界一やさしいにも関わらず、電子書籍のせいで難易度が激上がりしました。
また参考書は中古市場に出やすいという観点からも、紙の本がおすすめです。
ビジネス書は電子書籍
ビジネス書にはいろいろと自分の書き込みたいことが多いため、電子書籍がおすすめです。
僕はiPadで読みながらスクショして、そこに書き込むことが多いです。
こんな感じで文章に線を引きながら、自分の考えを書いて、GoodNoteなどでノートを作っています。
ビジネス書を読む理由は、新しい視点を自分のなかに落とし込み、実践することにあります。この「自分のなかに落とし込む」は、自分の意見を書いて解釈することで可能になるんですよね。
紙の本を読んで、あとから感想を書いても良いのですが、それだと何を感じてそう思ったのか振り返りがしにくいです。
一方電子書籍はページに綺麗に書き込めるので、あとからそのページを読み直して、「ああ、この文章を読んで、こう感じたんだ」と効果的に振り返ることができます。
またビジネス書は「Kindle Unlimited(初月無料)」の対象になりやすいのも、電子書籍がおすすめの理由。
僕の生き方を変えてくれた「手放す練習」や「夢をかなえるゾウ」、「コンサル一年目が学ぶこと」などが対象となっているのは、すごいです。
雑誌は電子書籍
今の時代、雑誌を買うのは本当にもったいないです。雑誌の質感をどうしても楽しみたいならともかく、雑誌の料金と変わらない価格で、1000誌以上読めてしまうサブスクはもはや化け物。
僕はdマガジンを重宝していますが、440円支払うことで、ダ・ヴィンチやUOMO、メンズファッジ、POPEYEなどが全部読めてしまうのが怖いです。
iPadがあれば、雑誌と変わらない大きさで楽しめるので、ぜひ。
マンガは電子書籍
1冊にかかる時間が短く、すぐに読めてしまうマンガは電子書籍がおすすめです。
絵柄と話の面白さがあるので記憶にも残りやすいし、目の疲れもあまり感じません。
また個人的には、マンガはふと読み返したく瞬間が多いです。
そのため、どこにいてもすぐに読むことができる電子書籍のメリットを一番感じるのは、マンガですね。
まとめ
やはり迷うくらいなら紙の本で買ったほうが良いと思います。
ただ僕のように年に数100冊以上読書好きであるならば、かさばるので、使い分けが良いかなと。
紙の本と電子書籍。どちらが良いかは永遠のテーマですよね。
どちらにも良さはあるので、ぜひ自分らしい本との向き合い方を探してみてください。