「結果より過程が大事」
「いやいや、過程よりも結果が大事だよ」
結果と過程のどちらが大事なのかは、永遠に解決しない論争です。
それぞれの言い分は理解できるのですが、僕の結論は「結果のほうが大事」です。
ビジネスマンである以上、結果にこだわるべきだと思っています。
しかしそんな僕も、かつては結果よりも過程が大事派でした。
そこで本記事では、なぜ僕が過程よりも結果派になったのかを論理立てて説明していきます。
記事を読むことで、結果にこだわることが腹落ちして、今よりも仕事や副業に対するモチベーションが上がるはずです。
「結果より過程が大事」が間違いである理由3つ
まずは「結果よりも過程が大事」が間違いである理由を3つ解説します。
結果よりも過程が大事が間違いである理由3つ
- 過程が評価されるモノはないから
- 良い結果に良い過程があるから
- 結果を出そうとすることで努力できるから
順番に解説します。
1. 過程が評価されるモノはないから
「結果vs過程」論争になると、自分の仕事で考えがちですが、もっと広い視野で考えてみてください。
今の世の中で評価されているもので、過程が評価されているものってありますか?
たとえば映画で考えてみましょう。
映画といえば、公開前からCMがたくさん流れますよね。
よく聞くフレーズとしては、
- 全米が泣いた
- 公開までに10年の時間を費やした
- 〇〇監督「もうこれ以上の作品は作れない」
などでしょうか。
そういうCMを目にして僕たちは映画を観に行くわけですが、実際作品がとんでもなくつまらなかったら、どうでしょう。
あなたはどんな評価をしますか?
「10年の時間を費やしたんだから、良い評価にしよう」とは、ほとんどの人がならないはずです。
きっと多くの人は「この作品は面白くない」と評価するでしょう。
このとき過程と結果で考えてみると、
過程:10年の時間
結果:映画
になりますが、僕たちは知らず知らずのうちに結果で評価をしています。
”10年の時間”という過程を評価して、「面白くない」が「面白い」に覆ることはありえないんです。
そして、これは映画に限った話ではありません。
あなたが普段見ているYouTubeも、ドラマも、小説も、音楽も、ブログの記事も、どんなものも結果で評価をされています。
そしてあなたの仕事においても、結果を出すことによって評価されることが多いはずです。
「1ヶ月の契約件数が0件でも、過程が良かったから良いよ!」と言ってくれる人はいないでしょう。
2. 良い結果に良い過程があるから
「卵が先か鶏が先か」になってしまうのですが、良い結果には良い過程があります。
つまり、
「結果にこだわれば、必然的に良い過程が生まれる」
というのが僕の考えです。
たとえばあなたが営業マンだとして、以下の2パターンで仕事をするとします。
- Aパターン:特に目標件数がなく、営業すればOK
- Bパターン:1ヶ月10件契約が目標で、達成すれば給料が1.5倍
このとき、どちらのほうが良い過程が生まれそうですか?
間違いなく、Bですよね。
Bの場合、
- どうすれば10件契約が取れるだろうか。
- どうすれば効率的に商談ができるだろうか。
- どうすれば伝わりやすい話し方ができるだろうか。
など、いろいろと試行錯誤するはずです。
結果にこだわらずに、良い過程を生み出すには限界があります。
ルーティンを大切にしているイチローや大谷翔平だって、「メジャーリーグで活躍したい。打率を上げたい」と結果にこだわるからこそ、良い積み重ね、過程が生まれるのでしょう。
だからこそ、どんなときでも良い結果を生み出す気持ちを忘れてはいけません。
3. 結果を出すことが楽しいから
これまでは合理的な解説をしてきましたが、最後は気持ちの話です(笑)
シンプルに考えて、結果を出すことって楽しくないですか?
たとえば子供のころに計測した50m走のタイム。
タイムが8秒5から8秒4になったら、それだけで嬉しかったですよね。
テストや部活も同じです。
苦手だった数学の点数が前は72点だったのに、今回は94点を取れた。
前の試合では勝てなかった相手に、今回の試合では勝てた。
上記以外にも、生きていれば何かしら結果を出してきた経験があるでしょう。
結果を出した瞬間を思い出してみてください。
嬉しかったですよね。楽しかったですよね。
嬉しくなったり、楽しくなったりする理由は、以前の自分よりも成長していることを実感できるからです。
人間は辛い思いをしたくて、努力をするわけじゃありません。
結果を出す瞬間が楽しくて、努力をするんです。
「結果よりも過程が大事」派のよくある反論
次に「結果よりも過程が大事派」のよくある反論について、僕の意見を書いていきます。
結果よりも過程が大事派のよくある反論
- 結果は過程の集合体だから過程が大事
- 結果にだけこだわるとなんでもアリになる
順番に解説します。
1. 結果は過程の集合体だから過程が大事
「過程を積み上げた先に結果があるのだから、過程が大事なんだ」という意見ですね。
こちらの意見に対して僕が言いたいのは、
結果を出したいから、過程を積み上げる
ということ。
たとえば「今日から素振り100回を毎日して」とバッドをいきなり渡されたら、毎日やることができますか?
普通はできないですよね。
しかし世の中には、毎日100回平気で素振りする人がいます。
それはなぜか。
素振りの背景に、「プロ野球選手になりたい」「ヒット率を上げたい」のような結果を出したい欲があるからです。
このように人が何かを積み上げるときには、結果に対するこだわりが存在します。
つまり結果を意識しなければ過程を積み上げることもないため、「結果は過程の集合体」というよりも「結果のために過程がある」のほうがしっくりきます。
2. 結果にだけこだわるとなんでもアリになる
続いては「結果にだけこだわると、ズルや不正などなんでもアリになる」という意見ですね。
これには一部同意できます。
なんでもアリについて、わかりやすい例がビックモーター事件でしょう。
当時ビックモーターには厳しいノルマが課せられており、ノルマを達成できないと激しく詰められたそうです。
その結果、『ゴルフボールを使って車を傷つけて、修理代金を請求する』のようなことが起きてしまいました。
たしかに結果だけにこだわると、ビックモーターのようなことが今後も起きるかもしれません。
しかし「結果vs過程」論争において、議題になる結果とは”質の高い結果”であり、過程にも”美学”があるはずです。
質の高い結果とは、
- 営業で10件の契約を取る
- SNSのフォロワー数を10,000人にする
- ブログの収益を月5万にする
のような、真っ当に努力を積み重ねれば得られる結果のことです。
また、過程の美学とは、
- 契約を取るためにロープレの回数を増やす
- フォロワー数を増やすためにコピーを勉強する
- ブログの収益を増やすためにSEO講座を受ける
など、他人から見ても「がんばっているなぁ」と思える努力をいいます。
ビックモーター事件の場合は、質の高い結果とも、過程に美学があるとも、言えないですよね。
つまり「結果にこだわるとなんでもアリになる」については、「質の高い結果vs美学のある過程」において議題に出すべきではない、というのが僕の結論です。
結果よりも過程が大事になるのは褒めるとき
例外として、上司が部下を褒めるときやアドバイスをするときは過程が重要になります。
なぜなら結果は事実であり、過程は解釈ができるから。
解釈には余白があり、褒める要素や改善要素が見つかります。
たとえば厳しいノルマだった「1ヶ月で15件の契約を取る」を部下が達成したときに、
- A:「15件も契約を取るなんてすごいなぁ」
- B:「契約を取るために資料作りがんばってたもんなぁ。すごいな」
の2パターンあったら、Bのほうが部下側は嬉しいですよね。
逆に結果が思ったように出ないときも、
- A:「なんで契約が5件しか取れないんだ!」
- B:「契約を取るためにがんばってた資料作りだけど、時間をかけすぎていると思う。実践も大切だから、完成度8割で、あとは商談結果から修正していこう。」
の2パターンがあったら、Bのほうが建設的な議論ができそうです。
よって、もしあなたに部下がいる場合は結果よりも過程を見るようにしましょう。
結果よりも過程が大事は間違い! 結果にこだわろう!
以上、本記事では「結果vs過程」論争について僕なりの意見を述べました。
結論、「プレイヤーであるならば結果にこだわるべき」というのが僕の意見です。
結果にこだわるべき理由は、
- 過程が評価されるモノはないから
- 結果にこだわることで良い過程が生まれるから
- 結果を出すことが楽しいから
です。
「過程が大事」という人のなかには、「結果を出すことから逃げたい」「結果を出せる自信がない」という想いがどこかしらにあるはず。
かつての僕もそうでした。
しかし結果から逃げていると、いつか結果が出ないことに悩む日が来ます。
だからこそ、しんどい気持ちも背負って、結果を出すための努力をしていきましょう。